脳腫瘍の症状
頭痛の程度が徐々に強くなったり、嘔吐の頻度が増
えてきたり、歩き方や話の内容や話し方がおかしく
なってきた場合には医師の診察を受けましょう。
このような症状は脳腫瘍以外の原因でもおこること
がありますが、注意が必要です。
脳腫瘍がおこす症状には、腫瘍自体が神経を圧迫し
たり壊したりする局所症状と、限られた頭蓋内スペ
ースの中で腫瘍が大きくなることによりおこる頭蓋
内圧亢進症状(ずがいないあつこうしんしょうじょう)があります。
1)局所症状
脳は神経の中枢ですが、運動や感覚などのいろいろ
な機能は脳の中で分散して行われています。
例えば、左の前頭葉の運動野という手足などを動か
す部位に腫瘍ができると右半身の麻痺がおこるとい
うというぐあいです(右側に腫瘍ができた時は、麻
痺は左半身におこります)。
脳の前方にある前頭葉の左側に腫瘍ができた右利き
の人の場合には、無気力、痴呆様行動などの性格変
化や尿失禁、右半身の麻痺、言語障害などが出現し
ます。
後頭葉に腫瘍ができた時は、視野狭窄(しやきょう
さく)、視野欠損などがみられます。
右利きの人の左前頭葉(左利きの多くの人では右前
頭葉)に腫瘍ができると言語障害がおこります。
脳の中心にある下垂体や松果体(しょうかたい)、
視床下部付近に腫瘍ができると眼を動かす動眼神経
の障害で複視(物が二重に見える)などの異常をお
こしたり、ホルモンの分泌異常のために無月経や成
長障害などの内分泌障害などがおこることがありま
す。
小脳や脳幹と呼ばれる部位に腫瘍ができた場合には
手足などがふらつき、調整が効かない失調になった
り、聴力障害、顔面麻痺、めまいなどがおこってき
ます。
2)頭蓋内亢進症状
限られた頭蓋内で腫瘍が大きくなると、正常な脳を
圧迫し頭蓋内圧が上昇します。これにより持続的な
頭痛、吐き気、うっ血乳頭(眼底検査で視神経乳頭
がはれていること)などがみられるようになります。
慢性頭痛はその中でも最も注意しなければならない
ものです。頭痛は脳腫瘍以外の病気でもおこります
が、脳腫瘍の場合には慢性的に持続し、朝起床時に
強く、その後は次第に症状が弱くなっていく傾向が
あります。
初期の脳腫瘍の約20%にみられますが、進行するに
つれ70%以上みられるようになります。頭痛の増悪
とともに吐き気、痙攣、失神などもみられるように
なります。これらの症状がみられた時は、すぐに医
師の診察を受ける必要があります。
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